上海クァルテット
Shanghai Quartet
ウェイガン・リ ヴァイオリン
Weigang Li, violin
アンジェロ・シャン・ユー ヴァイオリン
Angelo Xiang Yu, violin
ホンガン・リ ヴィオラ
Honggang Li, viola
ニコラス・ツァヴァラス チェロ
Nicholas Tzavaras, cello
結成37年を迎えた上海クァルテットは世界の音楽シーンの中で欠かすことのできない存在である。洗練された上品な佇まい、テクニックに裏付けされた豊かな感情表現を駆使して、クラシックの名曲から最先端の現代作品まで、また伝統的な中国の民俗音楽まで網羅する。
中国の文化大革命が終わった直後の1983年に上海音楽学院で結成され、大学の修了過程で渡米。以来、メンバーはアメリカに拠点を置き、北米、ヨーロッパ、アジアの主要都市で演奏活動を繰り広げている。
近年の演奏活動としては、カーネギーホール、メトロポリタン美術館、フーリア美術館(ワシントンDC)、フランスのパブロ・カザルス音楽祭、ブレバード・ミュージック・センターでのベートーヴェン全曲演奏会、ポーランドでのベートーヴェン・フェスティバル、中国全土でのツアー等があげられる。また、ロンドンのウィグモアホール、ブダペスト・スプリング・フェスティバル、東京のサントリーホール等世界各地で演奏、NCPA (National Centre for the Performing Arts/北京)や上海交響楽団等との共演も果たしている。
今後の予定として、ブラジルの現代作曲家マルクス・バルターの弦楽四重奏とカウンターテナーのための新曲をアンソニー・ロス・コスタンツォとの共演での世界初演が控えている。他にも、マーベリック・コンサートとタオス音楽院での公演をはじめ、ロサンゼルス、シラキュース、アルバカーキ、ソルトレイクシティでの公演も予定されている。
恩師である東京クヮルテット、ジュリアード弦楽四重奏団、グァルネリ弦楽四重奏団をはじめ、チェロのヨーヨー・マ、リン・ハレル、ピアノのメナヘム・プレスラー、ピーター・ゼルキン、ジャン=イヴ・ティボーデ、ユジャ・ワン等と共演。琵琶の名手ウー・マンとボーカル・アンサンブル、シャンティクリア等も共演者の顔触れに彩を添えている。
その長い活動の中で、新作にも大きな関心を持ち積極的に取り組んできた。特に東洋と西洋の音楽の伝統が混在する作品の演奏には定評がある。ウィリアム・ボルコム、セバスチャン・キュリアー、デイヴィッド・デル・トレディチ、タン・ドゥン、ヴィヴィアン・フォン、ローウェル・リーバーマン、ジョウ・ロン、マーク・ナイクルグ、クシシュトフ・ペンデレツキ、ブライト・シェンなど、現代の最も重要な作曲家からの作品を委嘱している。近年ではクシシュトフ・ペンデレツキと密接な関係を築き、作曲家の75歳の誕生日コンサートで彼の3番目の弦楽四重奏曲である”Leaves From a Unwritten Diary”を初演、それに続き、80歳と
85歳の演奏会にも招かれ演奏で祝福をしている。今後の委嘱作品には、ペンデレツキの新作に加えて、ジュディス・ウィアー、タン・ドゥン、ワン・レイの新作が控えている。
ルドルフ・ブッフビンダーとの共演でシューマンとドヴォルザークのピアノ五重奏曲、ジョウ・ロン作品でのシンガポール交響楽団の弦楽四重奏のための協奏曲等、すでに30タイトルを超える幅広いディスコグラフィを誇る。ベートーヴェンの全曲CDもリリースされており、現在はバルトークの弦楽四重奏曲全曲録音が進行中である。
ウディ・アレンの映画「メリンダとメリンダ」でバルトークの弦楽四重奏曲第4番を演じるカメオ出演から、テレビ・シリーズの「グレート・パフォーマンス」への出演など、さまざまなメディア・プロジェクトを展開している。ヴァイオリンのウェイガン・リは、ドキュメンタリー「毛沢東からモーツァルトへ:中国のアイザックスターン」に出演し、チェロのニコラス・ツァヴァラスの家族は、メリルストリープ主演の映画「ミュージック・オブ・ハート」のモデルとなったことでも知られている。さらに、2020年に公開予定の長編のドキュメンタリー映画「BehindtheStrings」にも出演している。
2002年からモンクレア州立大学でレジデンスを務め、2020年秋から天津のジュリアード音楽院に常駐教員として参加している。また上海の上海交響楽団のレジデンス・アンサンブル、上海音楽学院、北京中央音楽学院の客員教授も務めている。現在、Thomastik-InfeldStringsとBAMCasesから支援を受けている。
1964年上海生まれ。5歳でヴァイオリンを始め14歳で上海音楽院に入学。81年サンフランシスコ音楽院へ留学。上海交響楽団、BBC交響楽団等とソリストとして共演。アイザック・スターンが中国を訪れた時の模様を綴ったドキュメンタリー映画「毛沢東からモーツァルトへ」にも出演している。ヴィオラのホンガンとは2歳違いの弟。
中国、内モンゴル生まれ。上海音楽院にてヴァイオリンをクィン・ツェンに師事。2008年渡米、ニューイングランド音楽院にて学士号、修士を取得。2010年ユーディ・メニューイン国際コンクール優勝、2019年エヴェリー・フィッシャー・キャリア・グラント受賞、同年リンカーンセンターの新進芸術家賞を受賞。サンフランシスコ交響楽団、ノルウェー放送管弦楽団、ミュンヘン室内管弦楽団等、世界有数のオーケストラと共演。2020年夏より上海クァルテットに加入。
日本財団よりストラディヴァリウス1715年製の「ヨアヒム」を貸与されている。
1962年上海生まれ。弟のウェイガンと共に両親のもとでヴァイオリンを学ぶ。77年文化大革命後、再開された北京音楽院に入学。その後、上海音楽院で学ぶ。上海音楽院オーケストラ、上海交響楽団とソリストとして共演。上海クァルテット結成当時はヴァイオリンを担当していたが、94年のイーウェン・ジャンの加入とともにヴィオラへ転向。
1975年ハワイ生まれ。イーストハーレムにあるオーパス118ミュージック・センターの創立者である母ロベルタ・ガスパーリ(映画「ミュージック・オブ・ハート(メリル・ストリープ主演)」の主人公)にチェロの手ほどきを受ける。ニューイングランド音楽院で音楽学士号、NY州立大学ストーニーブルック校で音楽修士号を習得。2000年より上海クァルテットのメンバーとなる。
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